キャンピングカーは移動する我が家。自由な旅と引き換えに、見えにくいリスクも存在します。特に火災は、気のゆるみや確認不足が思わぬ事故に直結する危険なトラブルの一つです。
日本国内で報告された火災事例
2021年には、熊本県菊陽町と札幌市でキャンピングカーの火災が発生し、いずれも車両が全焼しました。調理や電気設備の不具合が原因とされるケースもあり、「まさか自分が」という声が聞かれました(出典:朝日新聞デジタル)。

アメリカにおけるRV火災の統計
米国消防庁(USFA)のデータによると、2018年から2020年の間に年間平均4,200件以上のRV火災が報告されています。これにより、毎年15人が死亡、125人が負傷し、被害額は約6,030万ドルにのぼります(出典:USFA)。
RV火災の主な原因と対策
1. キッチンでの不注意
料理中に紙類を近くに置く、換気扇を使わない、油の跳ね返りを軽視する——こうした行動が火災の引き金となります。

2. 電気系統のDIY
知識の浅い電装カスタムは、配線の緩みやショートによる火災を招きます。プロによる施工が必要です。
3. ガス設備の老朽化
ゴムホースの劣化、接続部の緩みは大事故につながります。ガス検知器と遮断装置を備えることで安心感が増します。
4. バッテリー管理の不備
過充電やインバーターの過熱が原因となるケースも。通気の確保や電流の監視が鍵です。
火災を防ぐためのルーティン
- 調理中はその場を離れない
- 換気扇や窓を開けて煙や熱を逃がす
- DIY電装は避け、専門家に任せる
- ガス器具は毎年点検し、検知器を装備
- 消火器・火災警報器・ガス警報器の常備
これらを出発前のチェックリストにすることで、「安心」も旅の装備の一部になります。
まとめ:意識が変われば事故は減らせる
キャンピングカーの火災は、ほんの一瞬の油断から起こります。ですが、事前の備えと定期的な見直しによって、そのリスクを最小限に抑えることは可能です。私自身も調査を通して、初心に戻るような気持ちになりました。
読者の皆さんの旅が、より安全で楽しいものになるよう、この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。
次回は、下り坂でのブレーキトラブルや横転リスクについて深掘り予定です。ぜひまたご覧ください。
コメント