キャンピングカーでの旅は自由で楽しいものですが、下り坂でのブレーキ操作には特に注意が必要です。私自身も、調べる中でその重要性を再認識しました。今回は、国内外の事例や統計をもとに、下り坂でのブレーキトラブルとその防止策についてご紹介します。
下り坂でのブレーキトラブルの実態
長い下り坂でフットブレーキを多用すると、ブレーキが過熱し、効きが悪くなる「フェード現象」や「ベーパーロック現象」が発生する可能性があります。これらは、ブレーキの制動力が低下し、最悪の場合、全く効かなくなる現象です。 JAF(日本自動車連盟)によると、こうした現象は特に長い下り坂で発生しやすく、エンジンブレーキの併用が推奨されています1。

国内外の統計と事例
- 日本: JAFの報告によれば、交通事故全体のうち下り坂で発生した事故は約4.8%。しかし、交通死亡事故では約11%を占めており、下り坂での事故が重大な結果を招きやすいことが示されています2。
- アメリカ: FMCSA(連邦自動車運送安全局)の調査では、商用トラック事故の約29%がブレーキの不具合に起因していると報告されています3。

ブレーキトラブルの主な原因
- フェード現象:ブレーキパッドが過熱し、摩擦力が低下
- ベーパーロック現象:ブレーキフルードが沸騰し、油圧が伝わらなくなる
- 過積載:車両重量の増加によるブレーキ負荷の上昇
- 整備不良:パッドやフルードの劣化、エア混入、点検不足など
安全な下り坂走行のための対策
- エンジンブレーキの活用:フットブレーキだけに頼らず、ギアを下げて減速
- 速度の抑制:長い下りでは特に速度確認を徹底
- 定期点検:ブレーキ系統(パッド・フルード・ローター)の状態を確認
- 過積載の回避:荷物を見直して、重量を適正に保つ

まとめ
下り坂でのブレーキトラブルは、重大な事故につながる可能性があります。私自身も、こうした情報を調べる中で、日頃の点検や運転方法の見直しの大切さをあらためて感じました。
この記事を通して、読者の皆さんもご自身の運転スタイルや車両の状態を見直すきっかけになればうれしいです。次回も、安全なキャンピングカーライフを送るための情報をお届けしていきます。
出典
- JAF|ブレーキのフェード・ベーパーロック現象について
https://jaf.or.jp/common/kuruma-qa/category-drive/subcategory-technique/faq092 - JAF MATE|下り坂の事故に注意(事故ファイル)
https://jafmate.jp/safety/accidentfile_20221117.html - FMCSA|Report to Congress: Large Truck Crash Causation Study
https://www.fmcsa.dot.gov/safety/research-and-analysis/report-congress-large-truck-crash-causation-study
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